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その道のプロに聞く
保険業界に少なからず関連している業界のプロに、その業界だからこそ見えてくる貴重な話を伺ってきました。
19歳で民間療法及び施術の勉強会に参加し、23歳で脊椎矯正リンパ血液循環療法療術師免許を取得。現在は独自の手法を取り入れたマッサージを提供中。
人間が本来持っている自己治癒力を高める
- 「脊椎矯正リンパ血液循環療法」とはどのようなものですか?
- 岸本明子(以下、岸本)脊椎は非常に大切であるという考えを基に、人間が本来持っているはずの自己治癒力を高めるために、全身の経絡を刺激しつつ、脊椎などを正しい位置に矯正するために筋肉をほぐしていくマッサージ療法です。血流やリンパ液の循環を良くして毒素を排出させるといった効果が望めます。
- 脊椎って大切ですよね。私も背中が痛いとき、頭痛になることがあります。
- 岸本背骨の両脇には、「脊柱起立筋」という身体を支えるための筋肉があります。脊柱起立筋に柔軟性がなく血行が悪いと、頭痛が起こりやすくなり、背骨は歪んでしまいます。背骨が歪むと内蔵の動きも悪くなるんですよ。
- 実際には、どのようなマッサージをするのですか?
- 岸本東洋医学で人体を構成する基本物質として考えられる「気」「血」「水」の流れを整えるために、「経絡」上のツボを指で刺激していきます。「気」は見えない生命エネルギー、「血」は血液と血液が運ぶ栄養分、「水」はリンパ液や消化液など血液以外の水分です。
この3つの要素のバランスが1つでも崩れると、不調の原因となるとされています。また、全身にあるツボを刺激することで、自己治癒力の働きが高まり、「気」「血」「水」のバランスを取り戻すのに役立つと考えられています。 - マッサージに「気」が関係していたんですね。
- 岸本「気」の話をすると実感を得にくいかもしれませんが、ツボを指でグッと押し込んでからさっと離すと、血流が良くなるのは比較的わかりやすいかと思います。ホースを握って離すと水が一気に流れ出すのと同じですね。血流が良くなると、冷えていた身体が温まり、筋肉がほぐれてきます。そうやって「身体ってこんなに動くんだよ」って思い出させてあげるんです。
例えば関節が動くようになると、身体が覚えてしまった歪みや癖も治りやすくなり、姿勢も良くなってきます。また、血行が改善されれば酸素や栄養素が身体に行き渡りますし、リンパ液などの流れが良くなることで、余分な水分や老廃物を排泄させることができるのです。 - バランスの良い身体を維持するのはたいへんですよね。
- 岸本施術の際に、皆さんの身体の癖をお伝えしています。鎖骨や肩甲骨などの正しい位置や、本来の姿勢を意識して生活するだけでも、筋肉のつき方は改善されていきます。
- 脊椎矯正リンパ血液循環療法を始められたきっかけは?
- 岸本内科医だった祖父の影響が大きいですね。ちなみに祖父は、患者さんが「風邪を引きました」と言って来院しても、「来るまえから風邪と決めつけるな」と言う、昔気質の町医者でした(笑)。
そんな祖父は、私が19歳のときに亡くなったのですが、晩年によく「西洋医学には限界があるから、これからは東洋医学の視点が必要だ」と言っていました。「薬や手術による対症療法だけでは十分ではない。身体は全体で見るべきだ」という祖父の考えに、共感しています。 - 岸本さんの施術は、祖父の影響を受けている?
- 岸本間接的にはそうです。脊椎矯正リンパ血液循環療術の免許を習得したのは20年前ですが、現在は自己流にアレンジし、施術を行っています。私のサロンに来ていただいた方には、姿勢だけでなく、食事の仕方など日常生活から気を付けたほうがいいことをアドバイスしています。