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その道のプロに聞く
保険業界に少なからず関連している業界のプロに、その業界だからこそ見えてくる貴重な話を伺ってきました。
ピラティスのインストラクターを養成する「SATOKOピラティススクール」の校長。健康と美容に重点を置いた指導を展開し、多くの人に自分の大好きなピラティスを伝えることに情熱を注いでいる。昨年、出産されたばかりの双子のママでもある。
体幹を鍛えることで正しい姿勢を保ち、身体の不調を防ぐ
- ピラティスとは何か、教えてください。
- 府川聡子(以下、府川)ピラティスは、体幹のインナーマッスル(※)を鍛えるエクササイズです。体幹については諸説ありますが、私が考えている体幹は、腕、脚、頭を除いた胴体全部です。お腹の周りにある「腹横筋」「多裂筋」「横隔膜」「骨盤底筋群」の、4つの筋肉に囲まれた内臓も含みます。体幹にある筋肉を鍛え、その人にとって最適な身体の状態をキープすることがピラティスの目的です。
※体の内側にある筋肉の総称。おもに外側の筋肉(アウターマッスル)や関節の動きを補助する役割がある。 - インナーマッスルは鍛えにくいと言われていますよね?
- 府川上腕二頭筋や腹筋などは目で確認することができますが、インナーマッスルは目で確認することが難しい筋肉です。ピラティスをする際は、インナーマッスルを使っていることを意識させるために、イメージをしてもらうことが重要になってきます。ですから、「意識のエクササイズ」とも言われています。
- 体幹が弱いとどうなりますか?
- 府川体幹には、身体を支えて動かすという、生きていく上で重要な役割があります。体幹のインナーマッスルが弱くなると、内臓や骨が正しい位置をキープできなくなり、消化不良や姿勢の崩れからくる肩こり、腰痛といった不調が出てきやすくなります。
- ピラティスによる体幹トレーニングは、実際どういうものですか?
- 府川代表的なピラティスのトレーニングに、胴体部分を四方から囲っている中層のインナーマッスル「コア」を使ったものがあります。まずはすべてのコアを使って、「スクープ」(※)という状態を維持します。そして、横隔膜を大きく動かして息をする「胸式ラテラル呼吸」をしながら、四肢を上手に動かしていきます。
※ピラティスの用語。腹部を背中に向かってすくい取られるようにへこませること。 - このトレーニングには、どのような効果が?
- 府川体幹を鍛えることで正しい姿勢を保てるようになり、身体の不調を防ぐことができます。筋力強化はもちろん、心身の緊張をほぐすことでリラックスし、精神を安定させる効果もあります。
- ピラティスを始めたきっかけは?
- 府川OL時代に、仕事や日常にも支障が出るほどのひどい腰痛に悩まされていました。ある日、通勤中の電車で座っていて駅で降りようとしたら、腰が痛くて立ち上がれなくなってしまったんです。
そんな私に友人が「腰痛に効くらしい」とピラティスをすすめてくれました。それからピラティスを始めて1年、あんなにひどかった腰痛が改善されたので感動しました。 - ピラティススクールを始められるまでの経緯は?
- 府川ピラティスを勉強していくうちに、「魅了された」という言い方がぴったりなくらいピラティスのことが好きになりました。そして、自分の人生を変えてくれたピラティスを、もっと広めたいと思うようになったんです。
自分の身体について悩みや痛みがある方は、藁にもすがりたい気持ちだと思います。頼る先がお医者さんでもマッサージでもいいのですが、「私の大好きなピラティスが、選択肢のひとつになってくれればいいな」と思っています。ですから、生徒さんの身体が変わっていき、以前よりも輝いた顔で「ありがとう」と言ってくれることが本当に幸せです。